チェリプリの日記
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10/20 23:54
『口は災いの元。その13』
自動ドアをくぐると前方の視界が開ける。
清掃が行き届いている、ホテルのロビーを思わせる佇まいだ。
向かって左にインフォメーションの文字が確認できた。受付嬢さんがこちらを見て微笑んでいる、綺麗な人だ。
こんな綺麗な人、地元では見た事が無い、さすが大都会の受付嬢さんだ、俺は胸躍らせる。
いかん、いかん!ソワソワしてたら田舎モンである事がバレる、俺は凛とした態度で望むことにした。
「いらっしゃいませ」胸の下で手を組み、流れるように上半身を傾けてお辞儀をする彼女。
綺麗だ!俺は天女を思い浮かべた。
平常心、平常心!
裏返りそうな声を抑えて名前を告げる。
『こんにちは、チェリプリと申します』
続けて要件を告げようとした時、
「お待ちしておりました」
彼女は親しみを含んだ柔らかい口調で述べた。
「係の者を寄越しますので、しばらくお待ち下さい」
手入れの行き届いたネイルで電話を取りナンバーをプッシュする彼女。
キビキビとしたムダのない動きの彼女。
彼女の動きに併せて甘い香りが漂って来た。
これは香水だな!・・・よし、先手必勝だ!
俺は少し大袈裟に匂いを嗅ぐジェスチャーを行う。
『いい香りですね』
「えっ?」微かに戸惑う彼女。
『この香りは・・・ジルですね!(`・ω・´)キリッ』
俺は知っている数少ないブランド名からその名前をチョイスし彼女にぶつけてみた。今朝電車の吊り革広告で見た、覚えたてのブランド名である。
しばしの沈黙の後、
「さあ、どうでしょうか、うふふ」
彼女は表情を崩さずに答える。
ど、どうでしょうかだと!会話が続かねえ(汗)
さすが大都会の受付嬢さんだ、俺のアプローチは秒で撃沈された。
何事も無かったかのように淡々と業務をこなす。
くそっ、先手は不発に終わった。さて次はどう出よう、そんな事を考えていると、
「まもなく参りますのでお掛けになってお待ち下さい」彼女はそう告げるとバックヤードへと姿を消した。
つづく
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